強いやっの走りとは

  今年も「ツアー・オブ・ジャパン」という国際レースと日程がぶつかり、国内超一級の 選手の参加はなかったが、それでも愛三工業、ミヤタ2軍、立命京都産大、京大などの 地元学連の強豪が顔をそろえる。
  7周のレース、後半残り2周で実業団選手を中心に6名の逃げが決まった。
  一時は40秒近く差が付いたが、残り1周を切って後続集団との差は十数秒に迫る。
  スレーターバイクから逃げる6名の選手に、後続とのタイム差が示され、どうするかな
 と興味深く6人の動きを見た。
  通常考えられるのは、一旦後続集団に戻って休んでからゴールスプリントに備える作  戦だ、6名の中で若い選手の頭の中にはそんなこのが頭に浮かんだのか、しきりと後ろを 気にしながらペダルの回転が落ち気味になる。 
  そのなか、ハンドルバーの下を握りかえしペースを上げた選手がいた。実業団でもうベ テランの域に入った秋田選手と向川選手だ。
  十数秒でもアドバンテージがあるなら、それをチャンスと見て最後まであきらめない、 積極的な走りを見せてくれた。結局は後続集団につかまったものの、強い選手とはかくな る者だと言わんばかりの素晴らしいファイトだった。
  目先の勝利より少しでもチャンスがあればそれを活かし最後まであきらめない姿勢はア スリートとして見習うべきところが多かったと思う。
  美山ロードには、そんな素晴らしいアスリート達が毎年やってくる。